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2023.6.23

保険診療における金属技工とCAD/CAM技工の違い

 CAD/CAMを用いたハイブリッドレジンの技工物が2014年に保険適用されてから数年がたちました。一部制限はあるものの適用部位やクラウン/インレーの形態を問わずに製作することか可能になりました。


 このコラムでは、保険診療のクラウン/インレーにおける金属技工とCAD/CAM技工の違いを解説し、医院様の技工物製作時の選択のご参考にしていただければと思います。


保険点数から見る違い


 保険点数から金属とCAD/CAMの技工を比較してみると材料点数と、CAD/CAM装着時に別途加算があることの2点に大きな違いがあります。


 材料に関する部分だけで大きな差があるということがわかると思います。これは、以前から厚生労働省の方針として示されてきた、歯科治療におけるノンメタル化の表れだと感じております。

 また、保険の補綴物を金属で製作した際には、使用した分の金属代のご請求を行います。

 昨今の金属価格の高騰を考えると、同一部位で補綴物の製作を行った際の、材料代を含めたご請求金額は保険CAD/CAM冠の方が安価になる場合もあります。


材料特性から見る違い



 医院様によっては、患者さんの状態を見て、材料の特性から金属技工をご選択されていることも多いと思います。
 患者さんにご紹介しやすいように簡単にメリット・デメリットをまとめてみましたので、ご参考になれば幸いです。



従来のハイブリッドレジンとCAD/CAM冠の違い

 保険CAD/CAM技工の材料はハイブリッドレジンです。そのため、金属との違いで紹介したメリット・デメリットは、ハイブリッドレジンの材料特性にフォーカスした内容になっています。

 しかし、従来のハイブリッドレジンとCAD/CAMのブロックでは異なる性質を有しているため、特有のメリットがあります。

CAD/CAM冠のメリット→築盛と比較して強度を有する

 保険CAD/CAM技工は、従来の築盛法ではなく加圧と加熱重合によって作られたブロックを切削して製作を行います。
 ブロックの状態の方が初めから固まっているため物性的に安定しており、かつフィラーが圧縮されているので築盛法よりも強固に結びついた状態になっています。
 そのため、築盛法で製作したハイブリッドレジンよりも強度を有した補綴物を製作することが可能なのです。




保険CAD/CAM技工の注意点


 保険CAD/CAM技工を製作するにあたり、独自の注意点がありますので、ご紹介させていただきます。

① 施設登録が必要

 保険点数を請求するためには、事前に施設登録をしていただく必要があります。
 医院様が申請をしやすいように施設基準届のフォーマットと記入見本をご用意しましたので、ご活用いただければ幸いです。

施設基準届_白紙
施設基準届_記入見本
施設基準届_フロー

② 適用部位の制限

 他の補綴物とは異なり、部位によっては下記の条件を満たしている必要があります。


③ 支台歯形成

 素材がハイブリッドレジンであるため、金属とは異なる支台歯形成のポイントがあります。

 保険CAD/CAM技工をご紹介する際に、破折・クラック・脱離といったリスクを懸念される医院様が多いのですが、下記のポイントにご注意いただければ、このようなリスクは回避することが可能です。

クラウン

 適切な厚みを確保し、修復物のたわみを抑制してください。


 マージンはラウンドショルダーまたはディープシャンファーで形成してなだらかに仕上げるようにしてください。


インレー

 金属インレーのように窩縁斜面またはベベルを形成すると破折の原因になります。
 鋭角は再現ができないので、線角は丸めて形成をしてください。
 保険CAD/CAMインレーは単純窩洞では製作ができず、隣接面と接触面を含む窩洞(複雑窩洞)に限りますので、注意してください。(一級インレーは適応外)



最後に

 保険診療における金属技工とCAD/CAM技工の違いをご説明させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
 保険診療中で『白い歯』を入れられるという点は、患者さんにとって大きなメリットだと思います。ぜひ今後の治療の中で選択肢の一つに加えていただければ幸いです。

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